海外旅行先でもスマホを使ってGoogle Mapや乗換案内、メールなどを確認したい、ということがあるかと思います。その際、特に長期の渡航の場合、日本の通信キャリアの「海外ローミング」機能では高額となってしまう場合があります。
その解決策として、現地でSIMカードを購入・契約して、自分が国内で使っているスマホに入れて使うという方法があります。特に長期渡航の場合にはこちら方法が安く利用できる場合があります。
利用の際にいくつか落とし穴もありますので、今回、海外SIMカードを使って海外での通信量を節約する方法を説明します。
現地のSIMカード利用でお得になるのは「○日以上滞在する人」
現地のSIMカードを利用してお得になるのは、どちらかというと数日以上滞在する人になります。ながければ長いほど一般的にはお得になると思います。弾丸旅行の場合は損をしてしまうこともあります。
現地のSIMカードの料金と、国際ローミング利用時の料金を比較してみてください。以下の料金よりSIMカードを購入したほうが安い場合、現地でのSIMカードの購入(または契約)がおすすめです。
通信キャリア | 渡航先 | 国際ローミング利用時の料金 |
docomo / au | おおよそ全世界 | 980円 × 日数 |
SoftBank | アメリカ(ハワイ含む) | 0円 (2019年1月27日現在) |
SoftBank | アメリカ以外 | 2480円 × 日数 |
※docomoは パケットパック海外オプション利用時、auは世界データ定額で、実際は開始時点から24時間有効。SoftBankはアメリカ渡航はアメリカ放題、それ以外は海外パケットし放題利用時想定。
SIMカードの料金についてですが、あくまで雰囲気感だけなのですが、こんなイメージです。あくまで雰囲気なので、実際には現地で確認して決めることをおすすめします!
国 | 有効期間(例) | 通信量 | 料金 |
韓国 | 5日 | 2〜3GB | 2500円 |
台湾 | 数日 | 無制限 | 1200円 |
東南アジア | 数日 | 2GB | 1000円 |
アメリカ | 30日 | 数GB | 4000円 |
カナダ | 30日 | 数GB | 4000円 |
フランス | 30日 | 無制限 | 3000円 |
イギリス | 30日 | 数GB | 3000円 |
例えば上記がおおよそ正しいとするのであれば、台湾については2日以上滞在するのであれば現地でSIMカードを購入したほうがよいことになります。しかし、韓国の場合は3日以上滞在しなければお得にはならないです。アメリカなどに至っては1週間程度滞在するならお得になります。
海外で現地のSIMカードを使う2ステップ
お手持ちのスマホのSIMロック解除手続きを行う
2015年5月以降に新しく発売された端末の場合、各キャリアのスマホをSIMロック解除することができます。iPhoneでいうと、iPhone 6s、iPhone 6s Plus、iPhone SEの世代から対応しています(7、7 Plus、8、8 Plus、X、XS、XS Maxとそれ以降に新しく発売されている端末も対応しています)Galaxyの場合、Galaxy S6の世代からだと思います。
なお、NTTドコモについては、それ以前の端末のSIMロック解除も可能です。しかし、iPhone 5sとiPhone 6のSIMロック解除はできません。
方法は、店舗に行って行う方法と、Webで行う方法があります。
Webの場合は無料ですが、店舗で行うと3,000円程度手数料が発生します。Webでの実施に慣れているばあいはWebでの手続きをおすすめします。
WebでのSIMロック解除手続きページヘのリンク
SIMピンを準備しておく
iPhoneや、ほとんどの端末では以下のようにSIMピンをさしてSIMカードを取り出します。
現地到着時、SIMカードのカウンターがあるので、現地ではつけてもらえます。一方、日本に戻ったときには日本の通信キャリアのSIMカードにつけ直さなければ通信できません。その際につけられるよう、予めSIMピンを用意してください。SIMピンはiPhone等の場合はiPhoneが入っていた箱の説明書にあります。ゼムクリップなどでも代用できます。
(希望者のみ) 事前にSIMカードを購入する
現地でSIMカードを購入するのがおっくうな場合、予め国内で現地のSIMカードを用意していくことも可能です。出発前につけることで現地で購入する手間が省けてスムーズに空港からの移動ができますね。
現地についたら購入すること
現地の空港に到着後、入国審査完了し、税関なども通過した後の到着フロアにて、現地の通信会社がSIMカードを販売している事が多いです。そこで、希望日数や通信量とともにSIMカードが購入(・契約)ができます。
多くの場合、現地のスタッフがSIMを入れ替えてくれます。その際に出てきた日本の通信キャリアのSIMカードを現地SIMカードのパッケージなどにテープで留めてくれたりしますが、
その日本の通信キャリアのSIMカードは無くさないようにしてください。そのSIMカードが「高額な通話を行うような悪意のある人」に渡ってしまうと、場合によっては万単位での請求が行われてしまう可能性もあります。

現地SIMカードを使うメリット
通信速度が速い(事が多い)
日本の通信キャリアのサービスを使った国際ローミングの場合、インターネットへの出入り口(ゲートウェイ)は日本になっています。一方、現地のSIMを利用するとインターネットへの出入り口も現地となるため、日本まで往復する分時間の分速く通信ができる事が多いです。
一人行動ができる
皆で1つのWi-Fiルーターをレンタルする場合、確かに安く利用できます。しかし、一人だけ、二人だけで散歩しに行った場合、ルーターを持たない人たちはスマホの通信が使えなくなってしまいます。各自のスマホにSIMを入れることで、みんながそれぞれスマホを使う事ができるようになります。
そのため、個別行動や、迷子になっても安心です。
現地SIMカードを利用するときの落とし穴
日本の電話番号への音声通話やSMSが届かなくなる
SIMカードを入れ替えてしまうと、スマホの電話番号が現地のものに切り替わります。すると、当たり前ですが日本で使っていた電話番号への通話が届かなくなります。
どうしても必要な方はスマホで使えるIP電話サービス(050plusなど)に転送設定を行うという方法があります。
ちなみにIP電話は国際電話網を使わずインターネットを経由するため、海外で受けても国際電話料金がかかりません。IP電話サービスを利用して通話をすると、インターネット環境さえあれば海外からでも、国内通話と同じ料金で通話ができます。(通話品質は劣化します)
帰ってきたときにスマホで通信ができない
SIMカードを変えるということは、電話番号=契約を別のものに変えてしまうことになります。海外のSIMを入れたまま日本に帰ってくると、海外の契約となっているので、日本では正しく繋がりません。
日本へ帰る直前か、帰った後に元あった日本のSIMカードを自分のスマホに入れ直してあげる必要があります。
まとめ
いかがだったでしょうか。今回は、現地のSIMカードを利用する方法について説明しました。この方法は少しスマホに詳しい人向けかもしれませんが、Wi-Fiなどと比べると長期間安く利用できる特徴があります。
日本に戻ったときにもとのSIMカードに戻さなければ、日本で通信できませんのでご注意ください。
コメント